簡単になったライブ動画の配信

遠隔地にいる人に、こちらの様子を動画で知らせるという事は、一昔前なら大変な設備が必要でテレビ局等の専門の会社等しか実現する事は不可能でした。

大きく重いカメラを担いで、通信ケーブルを引き回して中継車まで接続し、それを通信衛星等を介して放送局へ送信して、地上波やケーブル等で一般の家庭に配信する。人員だけでも数十人、機材総額は数億円になるのでは無いでしょうか?

ところが現在では、高速なインターネット回線が普及しているためネットにさえ繋げてしまえば、簡単にライブ動画を配信する事が可能です。それも全世界に向けて配信する事が出来てしまうのです!

インターネットが普及し始めた時、イギリスの大学の研究室にあるコーヒーポットの様子がWeb配信されていたのを懐かしく思います。


現在ではPCに繋いだWebカメラはもちろんの事、スマートフォンからでも簡単に動画を配信する事ができます。
スマートフォンも最近ではLTE回線という高速回線網が整備されてきましたので、リアルタイムに動画を配信するにも十分な帯域性能を持つようになりました。これによって高画質の動画を手軽にどこからでも配信する事ができます。

少し前まではネットを使って動画を配信するにもWebカメラをPCに繋いで撮影するのが一番手軽な方法でしたが、これではカメラの移動が大変で、移動するにもカメラとPCとを一緒に持ち運ばなければならず、機動性があるとは言い難い状況でした。
Webカメラで一般的に使われているUSBケーブルも最大の長さが確か5m程に制限されていましたので、Webカメラだけを持って撮影するという事は不可能です。

しかし、スマートフォンで撮影から配信まで出来るとなれば、話は別です。LTEの電波が届く範囲であれば、またはWifiが届く範囲であれば自由にスマートフォンだけを持って行って撮影すれば良いのです。この機動力の高さはその利用範囲を劇的に広げるのでは無いでしょうか?

今までは被写体を自分の手元まで持ってこなければいけなかったのが、スマートフォンだけを持って被写体の近くまで行ってサッと撮影開始って感じです。

それに最近のスマートフォンはカメラの映像品質も非常に優れています。一昔前のアナログ地上波放送程度の映像品質であれば実現できると思います。

これだけ高品質で便利になったライブ動画の配信ですが、まだまだ身近な場面で活用されているつは言えない状況だと思います。

次回はこのように便利になったライブ動画の配信を、今後はどのように使えば便利そうなのか考えてみたいと思います。